日本国内で契約した通話用SIMは特段の手続きなく、国際ローミングの仕組みによって海外で受発信が可能です。ただし、その料金は高額でローミング時の通話は受発信ともに1分あたり100円を超えることが一般的です。
しかし、事前に簡単な準備することで、受信0~40円/分(税別)、発信20円/分(税別)程度に抑えることが可能です。
手軽な方法のひとつとしてIP電話の利用が挙げられます。IP電話であれば、海外にいても日本との発着信を国内扱いの料金で安価に行うことが可能です。友人同士ではLINEやハングアウトで事足りることが多いですが、急なトラブルで保険会社やカード会社に連絡を要することもあります。ぜひ事前準備を行って無駄な出費を防いでください。
通話料金の比較
わかり易い例として、DoCoMo回線とIP電話の050freeを比較してみました。赤字のところを比較すると、なんと約10倍の差があることがわかります。
DoCoMo回線はかけ放題の契約をしていても、国外では従量制になるので注意が必要です。しかも、着信側も課金がされます。家族旅行や友達同士で旅行してるときに、日本国内の感覚でトランシーバー代わりに使用すると、帰国後にショックを受けることになるのでご注意ください。
キャリア | 発信 | 着信 | |
DoCoMo | 米国-日本 | 140円 | 175円 |
米国内(DoCoMo同士含む) | 125円 | 175円 | |
050free | 米国-日本(携帯) | 14.58円 | 0円① |
米国-日本(転送電話) | – | 42円② | |
米国内(同一IP電話サービス同士) | 0円③ | 0円③ |
①直接IP電話宛に着信を受ける場合
②自身の携帯電話宛に着信を受けて転送する場合(例 DoCoMo→050Free)
③050free同士で通話をする場合
アメリカ滞在時に国際ローミングで日本からの着信を受けると、20分間通話でなんと3,500円(着信側)の負担に・・・
IP電話の選び方
IP電話は多くの事業者がサービスを提供しています。どこを選べばよいか迷うと思います。最終的には口コミや通話品質を参考にして好みで選ぶしかないのですが、海外旅行時をメインに考えるのであれば、月額基本料がかからないものが良いと思います。筆者はブラステルが提供する050freeを使用しています。
サービス名 | 提供会社 | 基本料金 | 通話料 | 通話料 (固定) |
050Free | ブラステル | 0円 | 14.58円 | 8円 |
SMARTalk | 楽天コミュニケーションズ | 0円 | 16円 | 48円 |
050call | 亜太電信 | 0円 | 15円 | 8円 |
050Plus | NTTコミニケーション | 300円 | 17.28円 | 8.64円 |
LaLa Call | ケイ・オプティコム | 100円 | 16円 | 8円 |
携帯電話宛は1分間で比較。固定回線宛は3分間で比較。
海外でIP電話を使用する準備
- 海外でのデータ通信回線を確保する。
海外用SIMやモバイルルーターがおすすめ。
フリーWiFiでの使用も可能。(やや危険) - 国内でIP電話サービスを契約する。
口コミを参考にして好みで選びましょう。(大手は大差なし?) - 海外へ持参するスマートフォンにアプリをインストールする。(050Freeや050plus等)
IP電話を使用するときの注意点(国内・国外同一)
- 通常の音声通話とは異なる品質
3Gや4G回線での通話よりも品質が低いことがあります。
スマホの性能は回線品質に左右されます。
通常はタイムラグと音声のこもりくらいで、通話は十分可能なことが多いです。 - 緊急通報等の一部番号に発信不能
110番や119番等の緊急通報ができません。
フリーダイヤルは事業者によって利用することができません。
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